無条件降伏調印

さて、そろそろミズーリの見学も終わりに近づいてきました。いい加減足も怠くなってきます。まぁ、焦ってウロウロしてもしょうがないので、適宜休みを取ってください。艦上の至る所に 主砲の装薬を入れるケースがベンチ代わりに置いてあります。良い廃品利用ですね。

最後の見学の目玉は、恐らくアメリカ人にとっても日本人にとっても歴史上大事な所です。


1945/9/2 日本はこのミズーリの艦上で、アメリカ軍最高司令官のマッカーサーに対して無条件降伏の調印を行いました。コレで、正式に太平洋戦争、ひいては第二次大戦が終了した わけです。その勝利の証として、アメリカは最初の戦いがあった真珠湾にこの船を持ってきて、空襲で沈没したアリゾナを敗北の象徴として、そして不死鳥の様に蘇ったアメリカ海軍の勝利 の象徴としてこのミズーリを並べて展示しているわけです。日本人の中でも戦前の生き残りの人間の一部には、日本人が多く訪れるハワイにこんなものを置くなんてと息巻いていましたが、 そこはそれ、アメリカ人、一流のエコノミックアニマルです。ハワイが日本人の落とすお金で成り立ってるのぐらい百も承知ですから、その日本人が怒りだす様なことはしません。そこの 展示も実に淡々としたモノで、あからさまに勝利を強調する様にはしていません。どちらかと言うと厳かに歴史上の出来事を眺めているようです。そー言う静けさがありました。甲板上に 埋め込まれたドームの中のレリーフと降伏文書のレプリカ(?)数枚の写真パネルのみです。


この艦が降伏調印の場所に選ばれたのは、
当時の米大統領トルーマンの出身地が
ミズーリ州だからです。

半球状のドームの下にレリーフが埋められています。

降伏文書。
本物かどうかは分かりませんでした。

日本人に配慮したのかも知れませんが、実際にここを訪れる日本人など皆無ですし、この船でその歴史上のことがあったなんて知ってる日本人がどのくらい居るでしょう。もうあれから半 世紀以上経ってしまいました。歴史を冷静にかつ客観的に眺める時代だと思います。



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